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社長のたわごと

JOY MUSIC RECORDS主宰者、社長がしかるべきときにおもむろに更新するBLOG

Category: 音楽一盤(ディスクレビュー)

Tags: CDレビュー  

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音楽一盤 第9回 『Live Beautiful Songs(2000)』

こんにちは。社長です。

最近の更新しなさっぷりも露骨なもんですがもう2月ですよ。いや早い早い。

言い訳もすぱっと飛ばして本題。

本日紹介いたしますCDはとある一枚のライブアルバム。2000年の夏に大貫妙子、奥田民生、鈴木慶一(ムーンライダーズ)、宮沢和史(THE BOOM)、矢野顕子という、日本の音楽シーンを牽引しまくる5人が旅をしたその模様が収められている奇跡のアルバムなのです。



ディスク:1
1. たったった (奥田民生)
2. Sweet Bitter Candy (鈴木慶一,奥田民生)
3. 月にハートを返してもらいに (鈴木慶一)
4. 横顔 (大貫妙子,矢野顕子)
5. Mon Doux Soleil (奥田民生,大貫妙子)
6. 遠い町で (宮沢和史,奥田民生)
7. 突然の贈りもの (大貫妙子)
8. Rain (宮沢和史,大貫妙子)
9. 抜殻 (宮沢和史)
10. 二人のハーモニー (宮沢和史,矢野顕子)
11. ピーターラビットとわたし (大貫妙子,奥田民生,鈴木慶一,宮沢和史,矢野顕子)
12. イオン (奥田民生,矢野顕子)
13. ラーメンたべたい (奥田民生)
14. すばらしい日々 (矢野顕子)
15. ニットキャップマン (鈴木慶一・矢野顕子)

ディスク:2
1. Beautiful Beautiful Songs ~5つのうた (矢野顕子)
2. Beautiful Beautiful Songs ~この部屋を飾る (宮沢和史)
3. Beautiful Beautiful Songs ~ラ・ラ・ラ (鈴木慶一)
4. Beautiful Beautiful Songs ~それは恋人の犬か? (奥田民生)
5. Beautiful Beautiful Songs ~歌がうまれてる (大貫妙子)
6. 塀の上で (大貫妙子,奥田民生,鈴木慶一,宮沢和史,矢野顕子)
7. さすらい (大貫妙子,奥田民生,鈴木慶一,宮沢和史,矢野顕子)
8. それだけでうれしい (大貫妙子,奥田民生,鈴木慶一,宮沢和史,矢野顕子)


このアルバムのことを先ほど「奇跡のアルバム」と表現したのは、何も類稀なる5人のボーカリストの共演盤だからではありません。音楽、いや「うた」に対するとてつもなく真摯で愛に溢れた空気が会場中に満ちていてそれが見事なまでに2枚のディスクにパッケージされているからです。

オープニングを飾ったのは奥田民生。この当時の彼の最新アルバムから「たったった」。ギター一本で歌いきる。続いて鈴木慶一登場。2人でムーンライダーズの名曲「Sweet Bitter Candy」を歌う。もともとこの曲、ライダーズが民生をゲストに迎えて録音したこともある曲なのはファンなら知ってますよね。しかし、かっこいい。かっこよすぎる。

実はこのアルバム自曲、相手の曲のカバー、ソロ、デュエット、5人全員で、となんでもござれな編成・曲目で構成されていて音楽好きはよだれだくだくの目が(耳が?)離せない状況。

慶一のソロをはさんだその後、大貫妙子登場。名曲を出し惜しみしないのがこのライブのいいところだけど大貫の「横顔」は本当にすばらしいうたなんです。声が聴こえた瞬間、もう引き込まれる。途中一部分矢野顕子も歌っています。この2人の共通点、一般的には「ほんわか系」「癒し系」と思われがちですがその本領はどこまでも繊細で張り詰めた緊張感にあると思います。正直とてもじゃないけどリラックスしては聴けない。それほど引き込まれる。間違いなく日本で最高峰の女性ボーカリスト2人です。

6曲目にしてやっと宮沢和史登場。日本の若手ミュージシャンからも多数のリスペクトを集めているのをよく耳にしますがその気持ちはとてもよく分かります。この5人の中でも特に「うた」に対する姿勢が真摯です。THE BOOMの初期のアルバムと最近の『百景』なんかを聞き比べるとまったく別のバンドなのではと思うほど言葉が、メロディが沁みてくる。そしてハイトーンが流行の昨今にあって彼の響きのいい低音は実に気持ちがいいです。

前半の一番の盛り上がりは5人全員で歌う大貫妙子のヒット曲「ピーターラビットとわたし」。会場中で大合唱している様子が目に浮かびます。

これまで5人のボーカリストのすばらしさを紹介してまいりましたが脇を固めるバンドミュージシャンの名演にも触れないわけにはいけません。全体的にそれぞれのオリジナルよりもアコースティックで大人っぽくアレンジされていますがそこにはマルチプレイヤーの武川雅寛の存在が大きい。特に彼の弾くヴァイオリンが絶妙で例えばオリジナルでエレキギターのギターソロが入るとこなんかでヴァイオリンソロをいれていてこれが妙な高揚感と爽やかさを醸しだしています。彼らバンドメンバープラス、ギターの名手民生&慶一、ピアノの名手矢野顕子が加わるのですからそりゃ聴き応えがあるってもんです。

でもこのアルバムで一番のハイライトといえば・・・、奥田民生が歌う矢野顕子の「ラーメンたべたい」、それに答えるように矢野が歌うユニコーン(民生が在籍したバンド)の「すばらしい日々」。この2曲だと社長は思います。

ギター1本でうたわれた「ラーメンたべたい」で正直泣きました、社長。CDで泣くことなんてめったにないのに。別に感涙バラードってわけでもないのに。ただただ圧倒されるばかり。このライブで実証されたこと、「民生は自曲よりカバーで歌唱力を発揮する」。

「すばらしい日々」でまた泣きました。とてつもない緊張感。本当に胸が締め付けられます。

DISC2にはこのライブの発起人糸井重里が書き下ろした1曲の歌詞「Beautiful Beautiful Songs」を断片的に5人が切り取ってまったく別々の5曲にしたものが収められています。推測ですが彼らの作曲手法は通常いわゆる「曲先」だと思います。歌詞がはじめにありきのこういうケースではいまいちそれぞれのメロディに「らしさ」がないような。まあこれはこれで企画としてはおもしろいのですけど。

ラストは5人全員で「塀の上で」「さすらい」「それだけでうれしい」を熱唱。本当にすばらしすぎるライブでした。まさに「Beautiful Songs」としかいいようがないライブ。生で観れなかったのは一生の後悔なのです。東芝EMI様は是非映像版をDVDで出してください。

社長が墓場まで持っていきたいCDです。本当におすすめ。みんな聴いて。
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プロフィール

社長(三田村 潤)

Author:社長(三田村 潤)
経営者でもないのに社長と呼ばれて10数年。完全自主制作音楽レーベル「JOY MUSIC RECORDS」を主宰。
最近記事量が少ないのは音楽活動が充実しているためだと信じたい。

遠距離系ポップデュオ「エーテルスケッチ」、宅ROCKソロプロジェクト「A to Z」のふたつのプロジェクトを中心に音楽活動をまったり展開。

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